地域社会への貢献
セルフメディケーションへの変遷
①世界に類を見ない我が国の高齢化率
②国民医療費増加
③セルフメディケーション型医療への転換
こうした問題を解決するため期待されているのが、体調変化すべてを医療機関に依存するのではなく、「自分の身体は自分で守る」、「軽度の症状であれば自分自身で解決する」というセルフメディケーションの推進です。調剤薬局やドラッグストアは、医療機関の処方によって販売する医療用医薬品、製薬メーカーが販売する市販薬、サプリメントや健康補助食品など日常の健康を維持するための商品を幅広く取り扱っており、こうしたものを使いこなすことによって、自分自身の健康維持や軽度の体調変化への対応を医師の診察を受けることなく行うことができるようになります。
ココカラファインの考え方
「セルフメディケーション推進」といっても、生活者の多くは健康や薬のスペシャリストではないため、誤った自己管理をしてしまうと、健康への悪影響を引き起こすリスクを高めることになってしまいます。そこでセルフメディケーションを実践するために重要なのが、「患者様と相対する薬剤師などのスペシャリスト」と、「患者様とスペシャリストをつなぐコミュニケーション手段」です。
ココカラファインには、薬剤師をはじめ登録販売者・管理栄養士・看護師・ケアマネジャー・介護福祉士・作業療法士・理学療法士など計8,000人を超えるスペシャリストが現在従事しています。また、日本全国に1,300を超えるドラッグストア・調剤薬局・介護施設を有しており、業界でもトップクラスとなっています。我々の培ってきたこれらの社内資源(人・資金・技術・施設など)を有効に活用し、また不足分は異業種とも連携し、お客様の地域での暮らしを支えていきたいと考えています。このように、私たちの社会的ミッションは「地域におけるヘルスケアネットワークを構築する」ことだと考え、地域の皆様の「ココロ カラダ ゲンキ」をお手伝いする活動を強化していきます。
地域のヘルスケアネットワークの構築をめざして
ヘルスケアネットワーク構築プロジェクト
私たちは、社会的ミッションである「地域におけるヘルスケアネットワークを構築する」ことについてのプロジェクトチームを立ち上げ、中長期的なビジョンやサービスアイデアなどを明確にし、グループ内で共有しています。
狭山モデル
2013年3月埼玉県狭山市に95戸のサービス付高齢者向け住宅「あおぞら」を新設しました。ここでは介護施設としての機能のみならず、当社グループ内ドラッグストアによる小売サービス・調剤・訪問看護との連携、及びグループ外の近隣医療機関とも連携し、ヘルスケアネットワークのモデルづくりを推進しています。
世田谷モデル
2016年4月、東京都世田谷区を中心に訪問介護事業を展開する山本サービスを子会社化。ドラッグストア・調剤薬局のドミナントエリアであり、在宅介護事業と連携することで、ヘルスケアネットワークのモデルづくりを一層加速させています。
ICTコミュニケーションツール「わすれなびと」
東京大学、エーザイ株式会社と協力し、認知症・軽度認知障害の方やそのご家族のためのICTコミュニケーションツール「わすれなびと」の臨床研究を開始しました。患者様やご家族は、タブレット端末を通じて検査結果を確認したり、医療従事者とコミュニケーションできるほか、当社グループの薬剤師による服薬支援を受けることもできます。患者様の状況は医療従事者で共有され、診療の質的向上に役立てられます。

お客様・患者様の「cure」「care」「fine」をお手伝いする
私たちは、お客様・患者様の「cure」「care」「fine」をお手伝いする地域の「かかりつけ薬局・ドラッグストア」として、いつでも気軽に相談できる身近で頼れるお店づくりを進めています。
- 「cure」とは、病気や不調を訴える方の治療に対する専門職としての貢献です。薬剤師が処方薬や市販薬を通じて、病気や不調を改善できるよう相談応需し支援や指導を行うことでお客様・患者様の「治す」をお手伝いします。
- 「care」とは、未病対策への貢献、お客様・患者様の「整える」をお手伝いします。例えば、お客様の状態や生活背景にあったサプリメントやビタミン剤などのご提案、運動療法や生活療法を多職種チームでお手伝いするといったことです。
- 「fine」とは、もっと健康を楽しみたい、もっと元気で活力ある生活をしたいとポジティブに健康や美を追求している方たちへの貢献です。
私たちは、ドラッグストア・調剤薬局・介護施設を通じて、また地域の医療機関と連携して、お客様の「cure」「care」「fine」のお手伝いを進めながら、社会に求められる「地域のヘルスケアネットワークづくり」を目指していきます。
「cure」「care」「fine」の事例紹介
スポーツを通じた健康支援活動として、各種地域のスポーツイベントに協賛しています。ココカラファインのブースでは、テーピングサービス、管理栄養士考案レシピによる健康ドリンクの試飲、健康関連商品サンプルの配布、骨密度測定会などを行っています。
場所 | スポーツイベント |
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新潟県 | 福島潟菜の花・SAKURAマラソン&ウォーク |
東京都 | 多摩川ウォーク |
新潟県 | 新潟シティマラソン |
東京都 | 世田谷246ハーフマラソン |
新潟県 | 親子ふれあいマラソン大会 |
山口県 | 田島直人記念陸上競技大会 |



2016年10月~11月にかけて、大阪府大阪市の大型複合施設「グランフロント大阪」と東京都世田谷区にある大型複合施設「二子玉川ライズ」の2カ所で、セルフメディケーションの啓発と浸透を目的としたココカラファイン主催の無料健康増進イベント「ココロ・カラダ・ゲンキ。フェスタ」を開催しました。会場では骨密度や血糖値の測定などの健康チェックや食事相談、お子様の薬剤師体験「こども薬局」、美容セミナーなどを実施。また各会場に30社以上の協賛企業様によるブース出展やサンプル配布などがあり、2万6千人を超えるお客様をお迎えすることができました。



調剤薬局にて、定期的に健康サポートイベントを開催。疾病などの早期発見や自己管理のきっかけづくりとして、骨密度測定、肺年齢測定、血圧測定、血流チェックや健康相談などを実施し、地域の皆様の健康維持貢献に取り組んでいます。また、他企業様主催の健康イベントに参加するなど、より広い範囲の方々に向けたセルフメディケーションの啓蒙活動を進めています。


地域社会とともに
災害に関する地域貢献活動
災害時応援協定
各自治体との災害協定を進め、万が一の災害時に生活物資などを提供する協定書を締結しています。
義援金募金活動
東日本大震災・広島市豪雨災害、平成28年熊本地震など大規模な地震・台風・大雨災害に対し、被災された地域の皆様に、義援金募金活動を行いました。
地域のお子様の職業体験活動
キッザニア甲子園
ココロ・カラダ・ゲンキ。フェスタなどの健康イベントにて、ココカラファインの薬剤師を講師として地域の小学生を対象に、処方せん調剤一般業務の職業体験活動を行っています。


小学生向け教育図書の製作協力
私たちは、2014年4月に発刊された小学生向けの教育図書「ドラッグストアと調剤のひみつ」の企画・制作に全面的に協力しました。身近な存在であるドラッグストアや調剤薬局を舞台に、医薬品や化粧品、日用品の特徴や、薬剤師・登録販売者などの資格者の役割などを、まんがを通じて子ども達が興味をもって学ぶことができる内容となっており、全国約22,300校の小学校と約3,200館の公立図書館に寄贈されました。また、様々な仕事をこども向けにわかりやすく説明するキャリア教育教材の「おしごと年鑑2016」の製作にも協力し、医薬品や薬剤師の仕事について紹介しています。


小学生向けくすり教育テキストの作成
小学生向けの啓発活動を支援するため、全国の3年生以上の小学生を対象とした「くすり教育」のオリジナルテキストを開発しました。このテキストを利用し、2017年3月までに全国述べ52校で、3,705人に対してくすり教育の授業が実施されました。
